夢叶って父親になったものの子育てが想像以上に辛い。もしかしたら自分はHSPだから子育てに向いていないのかな。
こんな風に悩んでいるパパさんはいませんか?
どれだけ愛する我が子でも、可愛いだけではやっていけないのが子育ての難しいところ。
現在アラサー会社員で2児の父である私も、幾度となく悩みました。自分がHSPだからと気にしたこともありました。
そんな私も今ではだいぶ悩む頻度が減りました。自分なりに試行錯誤したことで、状況が改善したからです。
この記事では、HSPパパが子育てで疲弊しないための方法をご紹介します。

私も実際に心がけていることなので、一定の効果はあると信じています


- 『いにしえ』運営者
- ミッションは「会社員が人生の主導権を取り戻すキッカケに」
- 発信軸は❶マインド❷キャリア❸資産構築
- 年収1,000万円のアラサー会社員
- HSP気質の2児の父
- 早期の経済的自立(FI)を目指す
子育てパパに対する世間の理解はまだ不十分
本記事を書こうと思った理由の1つに、子育てパパに対する世の中の理解がまだ足りないことがあります。
インターネット上の記事を見ても、子育てママに関する内容がほとんど。「子育て=ママがするもの」という固定観念はまだ存在しています。
現実の社会でも同じです。
団塊世代の管理職の中には、男は家事育児をせず仕事に集中すべきという価値観を持つ人もいます。私も実際に、「保育園の送迎なんて奥さんに任せて仕事だけ頑張ればいいのに」と言われたことがあります。



そんなの無理だって
共働きが当たり前になった今、私たち男性は仕事にも家事育児にも等しく向き合う必要があります。
奥さんが家事育児しながら働いてくれているのに男は仕事だけ。これは不公平だと思うからです。
同じ思いからか、最近のパパたちは真剣に家事育児に向き合っています。少なくとも私はそう思います。
でも残念なことに、子育てパパの現状と世間からの理解にはまだまだ大きなギャップがあると感じます。
上記の理由から、悩める子育てパパ(特にHSPパパ)を少しでも救いたいと思い筆を執ることにしました。
HSPパパが子育てで疲弊する4つの理由
以下ではHSPパパが子育てで疲弊する4つの理由をご説明します。
私なりの意見なので網羅性はないかもしれませんが、その点はご了承ください。
子供の泣き声を聞くのが辛い


HSPパパの中には、子どもの泣き声が苦手な人も多いのではないでしょうか。
愛しいわが子なのに泣き声を聞くとなぜかイライラする。泣き止まないと焦ってしまい、イライラする自分が醜く思えてしまう。
こんな経験はないでしょうか。
特に赤ちゃんは泣く理由が分からないことも多く、どうしていいか分からない時もありますよね。
でも自分を責める必要なんてありません。
HSPかどうかに関わらず、赤ちゃんの泣き声を不快に感じてしまうのは皆同じです。
オックスフォード大学が2012年に実施した研究によると、赤ちゃんの泣き声を聞いたときの方が、大人の泣き声や動物の鳴き声を聞いたときに比べ脳が素早く反応することが分かっています。
私たちの脳は、赤ちゃんの危険を素早く察知できるようにできているのです。



自分だけが特別と思わないで
とはいえHSP気質の人はひと一倍泣き声に敏感なのも事実です。
HSPが子どもの泣き声を苦手と感じる理由は、2つあると考えます。
- 音に敏感だから
- 共感力が高いから



どうして?
理由をご説明する前に、HSPの特徴を改めて確認してみましょう。
HSP研究の第一人者であるアーロン博士によると、HSPの特徴は以下4つに分類されます。
- D:Depth of Processing:考え方が複雑で物事を深く処理をする
- O:Overstimulation:過剰に刺激を受けやすい。敏感で疲れやすい
- E:Emotional response and empathy:感情の反応が強く、共感力が強い
- S:Sensitivity to Subtleties:些細な刺激を察知する。あらゆる感覚が鋭い
ポイントとなるのは「刺激」「敏感」「共感力」という言葉。
HSP気質の人は、子どもの泣き声を敏感に感じ、また感情に強く共感(感情移入)してしまうのです。



あらあら、また泣いてるよ~。でもしょうがないね
こんな風に軽く受け止めることが難しいんですね。



共感力が高いからこそ、何とか泣き止ませようと焦ってしまうんです
突発的な対応が多く辛い
2つ目の理由は、突発的な対応が多いことです。
子育ては当然思い通りにはいきません。あらかじめ想定したスケジュールで1日を過ごすことなど、不可能といっても過言ではありません。
- 朝起きたらおもらしをしていた
- 風邪を引いて保育園や学校に行けなくなった
- ケガをして保育園や学校から呼び出された etc..
挙げ出したらキリがないくらい、突発的なことが起こりますよね。
ハッキリ言って、働きながらこうしたイレギュラーに対応している世のパパママはすごいと思います。
スーパーマンです。



自分たちはよくやっている、と自信を持ちましょう
とはいえHSPパパ(ママ)にとって、そんな慌ただしい毎日は楽ではありません。
突発的な対応はHSPの苦手分野だからです。
一般にHSPは突発的なことが苦手とされています。「突発=刺激の塊」ですから当然ですよね。
- 上司から当日急にプレゼンを頼まれる
- 誰かが急に家に押しかけてくる
- 知らない番号から電話がかかってくる
私をはじめ多くのHSPさんは、上記のようなことは苦手だと思います。
突発的なことが苦手なHSPパパにとって、子育てで疲弊するのは自然なのです。
仕事・家事・育児のマルチタスクが辛い


仕事・家事・育児のマルチタスクも疲弊する要因だと考えます。



これもパパママ共通だね
子育てをしながら働くことは究極のマルチタスクです。
人それぞれ生活リズムは異なれど、あまり余裕がないご家庭は多いのではないでしょうか。



参考までに、過去の私の平日スケジュール例をご紹介します
5:30 起床、軽い運動
6:30 家族で朝食、自分と子どもの身支度
7:00 子どもの送り(妻と交代)
8:00 仕事開始
17:00 子どもの迎え(妻と交代)
18:00 家族で夕食、洗濯等の家事、入浴
20:30 寝かしつけ
21:00 仕事再開
24:00 仕事終了
25:00 ストレッチ、読書、就寝



日によって様々ですが、リモートワークだと大体こんな感じでした



最近はもう少し時間ありそうだけどね
HSPは一般にマルチタスクが苦手と考えられています。
物事を敏感に察知し、細かい部分まで気がついてしまうため、マルチタスクをすると頭が混乱するのです。
仕事をしながらお迎えの時間が異常に気になる。夕食を食べているのに仕事のことが気になる、といった具合です。
HSPパパにとって、仕事・家事・育児のマルチタスクは大きな負担だと感じます。
妻のイライラを感じすぎて辛い
奥さんのイライラを感じすぎるのもHSPパパならではの悩みかもしれません。
HSPは人の気持ちを察する能力に長けています。
あなたもきっと、奥さんの気持ちが手に取るように分かるのではないでしょうか。
奥さんがイライラしているとすぐに察し、「自分が何か怒らせることしたのかな?」と気にしてしまう。
実は全然関係ない理由でイライラしてるだけなのに、全部自分のせいに思えてしまう。



実際こういう経験ありませんか?
もちろん、私たちパパの行いが原因でイライラさせている場合には、何かしら対処が必要です。



例えば、パパの皿洗いが雑で怒らせてる場合とかね
でもHSPパパの多くは、たぶん必要以上に気にしすぎです。
HSPは共感力が高いとお伝えしました。共感力が高いと、何でもかんでも自分ごとに感じてしまうんですよね。
こうした状態が続くと、家にいる時間も気が張り詰め精神的に疲弊してしまうのです。



イライラする奥さんが悪いという意図はないので、怒らないでくださいね
問題を整理してみよう
ここまで、HSPパパが子育てで疲弊する理由を考えてきました。



まとめると以下の4点です
- 子供の泣き声を聞くのが辛い
- 突発的な対応が多く辛い
- 仕事・家事・育児のマルチタスクが辛い
- 妻のイライラを感じ過ぎて辛い



改善策を考えるために、ここで問題を2つの観点から分析してみましょう
・・・その問題が、時間の経過とともに自然と改善するかを考えてみよう!
⇒答えがYes:改善を試みる必要ナシ(放っておけば改善が見込めるから)
⇒答えがNo:改善を試みる価値アリ
・・・その問題が、自分の努力によって改善するかを考えてみよう!
⇒答えがYes:改善を試みる価値アリ
⇒答えがNo:改善を試みる価値ナシ(努力しても改善が見込めないから)
上記2つの観点を縦軸・横軸に並べて分析・整理したのが、以下の図です。



左上を「努力ゾーン」、右下を「諦めゾーン」と名付けました


努力ゾーンに区分された2つは改善を試みる価値アリ、諦めゾーンの2つは改善を試みる価値ナシという整理です。
- 子供の泣き声は、乳幼児期が終われば改善する
- 風邪などによる突発対応も、成長に応じて減ってくる
- マルチタスクによる辛さは、放っておいても改善しない
- 奥さんのイライラも、放っておいても改善しない(むしろ悪化する)



私の感覚では上記のようになります



当たり前のことをもっともらしく整理したね
HSPパパが子育てで疲弊しないための3つの改善策
HSPパパが子育てで疲弊しないためには、何をどうすればいいのか。
以下では私なりに導き出した改善策をご紹介します。
ポイントは以下の2つです。
- 努力ゾーンに区分した「仕事・家事・育児のマルチタスク」と「妻のイライラ」→改善を試みる
- 諦めゾーンに区分した「子供の泣き声」と「突発対応」→キッパリ諦める



大切なのはやることを絞ること



あれもこれも解決するのは難しいもんね



革命的な改善策はないけど、良かったら参考にしてね
仕事の負荷をなるべく抑えよ


仕事の負荷を抑えることは、もはや必須だと考えます。
1日の大半を占めるのが仕事なので、ココにメスを入れるのが最も効果的なはず。
もちろん家事の負荷もなるべく抑えたいところです。
- 掃除はルンバに任せる
- 食器洗いは食洗器に任せる
- 洗濯機は乾燥機付きにする etc..
上記のように、初期投資さえかければ楽をできる家事もあるからです。
でもそれには限界があります。家事がどれだけ楽になっても、仕事がパツパツだと全然楽になりません。
慌ただしい毎日から脱却するためには、やはり仕事の負荷を抑える必要があるのです。
私たちが働くのは家族を養うため。でもだからといって、家族との時間を犠牲にする理由にはなりませんよね。
「家族よりも仕事が大切」という価値観ならそれでいいですが、HSPパパのほとんどはそうでないと思います。
私の知る限り、HSPパパはみな家族思いの優しい心の持ち主だからです。



でも、どうやって仕事の負荷を抑えればいいの?
色々ありますが、例えば以下のような方法が考えられます。
- 周囲のメンバーに、〇時以降は絶対に残業しないことを宣言する
- 周囲のメンバーに、メールや電話に対応できない時間帯を伝える
- 上司に、仕事量を調整してもらえないか交渉する
- それでも無理なら、残業が少ない業界・会社に転職する etc..
仕事へのプライドが高いほど難しいと思いますが、子どもが小さいうちは家庭中心と割り切るのも1つの手です。



私も仕事への向き合い方を変えてから、心に余裕ができました
週末の夫婦会議で役割分担を協議せよ
夫婦で話し合う時間は確保できていますか?
かつて疲弊していた頃の私は、そうした時間を取れていませんでした。コミュニケーション不足でした。



そんな方には、週末夫婦会議の開催をオススメします
要するに、毎週末に1回夫婦でしっかりと話し合う場を設けるということです。
- 仕事で困っている事はないか
- 家事で困っている事はないか
- 育児で困っている事はないか
- 将来どんな風に生活したいか
- 将来どんな子どもに育ってほしいか
夫婦で話し合うべき議題は山ほどあります。



会社ではあんなに会議するのに、家ではしない人が多いね
数ある議題の中でも「家事育児の分担について」は最優先事項。



毎日の家庭運営に直結するからです
分担がしっかり夫婦の共通認識になっていれば、お互いのやるべきことが明確になります。
逆にお互いの認識がズレていると、以下のようなことが起きます。
- なんで自分ばかり洗濯物を畳まなきゃいけないんだ!
- 皿洗いは自分がやりたいのに、なんで勝手にやるんだ! etc..
気づいた方がやるというルールも悪くありませんが、どうしても偏りが生じますよね。
また、良かれと思って率先して取り組んでも、相手にとってはいい迷惑という場合もあると思います。
こうしたすれ違いを防ぐためにも、夫婦でしっかり話し合い、各タスクの主担当を決めるのがオススメです。



HSPは臨機応変が苦手だから、担当が明確な方がストレスが少ないかも



ただし、定期的に話し合って分担を見直すことは忘れずにね
毎日妻に感謝の言葉を掛けよ


奥さんに感謝の言葉を伝えることも、決して忘れてはいけません。
自分では伝えているつもりでも、意外と相手の心には届いていないもの。伝えすぎて悪いことはないはずです。
そこで私が推奨したいのが、感謝の気持ちを毎日必ず伝えるということ。
感謝の言葉を受け取って悪い気分になる人はいません。どんなにイライラしていても、「ありがとう」と言われると温かい気持ちになりませんか?



奥さんのイライラを減らすためには、感謝の言葉が一番有効だと思います
奥さんが穏やかな気持ちで過ごせれば、あなたもきっと穏やかに過ごせるでしょう。
お子さんもハッピーになり、家族全員がハッピーに包まれるでしょう。



自分が疲弊しないためにも、まずは奥さんのこと第一に考えよう
良いパパになることを急がなくていい
HSPパパが子育てに疲弊しないためにできることは、意外と多くないですね。
でも悲観することはありません。
できることが少ないことは、言い換えれば「たったいくつかの努力を愚直に続ければ良い」ことを意味するからです。
それに、いくつも同時に頑張る必要はありません。できそうなことから、1つずつ地道にやっていけばいいのです。



HSPはマルチタスクが苦手。これを思い出して
上手くいかずに悩んでも、焦らずいきましょう。良いパパになることを決して急がないでくださいね。



偉そうに書いている私も、まだまだ道半ばですから
本記事の内容が、少しでもあなたのお役に立てたなら嬉しいです。
最後まで読んで下さりありがとうございます。