- ワンルーム投資は儲からないって聞くけど実際どうなの?
- ほかの不動産投資と比べてどんなメリット・デメリットがあるの?
こんな疑問をお持ちの方はいませんか?
- 検索しても出てくるのは不動産業者の記事ばかり
- 個人の不動産投資家が本音で書いた記事を読みたい
こんな風に思っていませんか?
本記事では、現役の不動産投資家である私が「ワンルーム投資は儲かるのか?」という疑問にお答えします。
経験をもとに本音全開で書いています。ぜひ最後までご覧下さい。

先に結論だけお伝えします。ワンルーム投資は簡単には儲かりません


- 『いにしえ』運営者
- ミッションは「会社員が人生の主導権を取り戻すキッカケに」
- 発信軸は❶マインド❷キャリア❸資産構築
- 年収1,000万円のアラサー会社員
- HSP気質の2児の父
- 早期の経済的自立(FI)を目指す
新入社員でワンルーム投資を始めた私の末路



いきなり私の話をします
遡ること5年以上。私が不動産投資に興味を持ったのは、新入社員時代の秋頃でした。
働き始めてほんの数日で、サラリーマンとしての生き方に違和感を覚えた私。ゴールデンウィークを過ぎたあたりから、働かずに稼ぐ方法を模索し始めたのを覚えています。
ブックオフで投資本を買っては狂ったように読み漁る。そんな生活をする中で、ある日私は不動産投資の本に出会います。
脳内でイナズマが走る。ページをめくる手が止まらない。



これだ!
私の本能が「不動産投資にチャレンジすべきだ!」と叫んでいました。
短期間で知識を詰め込み、1ヶ月後には物件を購入。自分でも驚きの行動力で、気づけば物件オーナーになっていました。



意外と危険を顧みないタイプだからね、アランは…
そんな私の末路をお伝えします。幸いなことに今のところ順調です。
大儲けとはいきませんが、月々のキャッシュフローはプラス。ローンの残債も順調に減り、売却すれば利益が確保できそうな状態です。



購入物件の特徴はこんな感じです
- 地方政令都市の中古ワンルーム(1K)
- 総戸数は100戸以上
- 床面積は20㎡強
- 購入時の築年数は10年未満
- ターミナル駅から徒歩5分
- 購入価格は1,000万円ちょっと



大きな失敗をせずに済んでいる要因は、以下だと分析しています
- 物件価格が比較的安めの物件を選んだ
- 新築物件ではなく中古物件を選んだ
- 好立地の物件を選んだ
- 提示価格から100万円以上値切った
- 購入前に自分なりの購入条件を決めたこと
- 売主や業者の言いなりにならず、強気の姿勢で交渉したこと
この辺りがポイントでした。
とはいえ反省点もあります。もっとこうすれば利益を増やせたのに…と思うこともしばしばです。
例えば以下のような後悔はありますね。
- もっと金利の安い銀行を探せばよかった…
- 入居者さんの入替時に賃料上げればよかった…



初心者がワンルームで大きな利益を得るのは容易じゃないね
ワンルーム投資のメリット
そもそもワンルーム投資にはどんなメリットがあるのでしょうか。
以下では、ワンルーム投資が他の不動産投資手法より優れている点をご紹介します。
- 物件価格が安い
- 立地条件が良い
- 流動性が高く売りやすい
- 空室期間が長期化しづらい
- 物件管理がラク
- リフォーム・原状回復費用が安い
順に見ていきましょう。
物件価格が安い
物件価格が比較的安い点はワンルームならではのメリットです。
一棟アパートや戸建て、1LDK以上のマンションへの投資は、物件価格がそれなりに高くなるため、初心者には少しハードルが高い。
立地や築年数等にもよりますが、一棟アパートであれば5,000万円~数億円レベル。戸建てや1LDK以上のマンションも、よほどのボロ物件でない限り数千万円程度は必要な印象です。



手元資金がある程度ないと、銀行融資も通りづらいね
ワンルーム物件であれば、都内の新築物件でも2,000~3,000万円程度。地方物件や中古物件であれば、1,000万円~2,000万円程度の価格帯。中には1,000万円を切る物件も存在します。



私が購入した物件も1,000万円台
価格が安ければ安いほど、当然失敗した時のインパクトも小さくなりますね。
床面積が小さい分価格が低く抑えられたワンルーム物件は、初心者にも始めやすくリスクも抑えられる点で優れています。
立地条件が良い
ワンルーム物件は他の物件に比べて、駅から近い好立地に建てられる傾向があります。
あなたの住む街や馴染みのある街をイメージしてみてください。駅の近くに建つ物件は、マンションが多くありませんか?駅のすぐそばにある戸建てや大規模アパートって、あまり多くないですよね。



このような傾向にあるのはなぜ?



駅近に戸建てや大規模アパートを建てても、高くて買える人が少ない。これが1つの理由だね。※都市計画法の規制でそもそも建てられないケースも多い
例えば戸建て物件は、床面積が広いこともあり物件価格が高め。駅近の好立地に建てるとさらに価格は高くなり、一般的なファミリーには手の届かない物件になってしまいます。
当然売れないと困るので、不動産会社も駅近に戸建て物件をバンバン建てることは少ないです。
一方ワンルームは物件価格が比較的安いのが特徴。そのため駅近であっても、手の届く価格に収まることが多いのです。



だからワンルーム物件は駅近なことが多いんだね
不動産は立地が命。好立地物件を手の届く価格で買えるのは、ワンルーム物件ならではのメリットです。
流動性が高く売りやすい
流動性の高さはワンルーム物件の強みです。
流動性をひとことで表すと、売りたいと思った時に売りやすいかどうかです。



代表的な資産について、流動性と収益性の関係を図示してみたよ





不動産は収益性が高めな分、流動性が低いんだね
不動産は大きな買い物。買おうと思ってもすぐに買えるものではないため、流動性はどうしても低くなります。
しかし不動産といっても種類は様々。流動性にも違いがあります。



仮に不動産を一棟アパートとワンルームの2つに分けると、こうなります





収益性が落ちる分、ワンルームの方が流動性は高いんだね
売却時に比較的買い手が付きやすい点は、ワンルームのメリットと言えます。
空室期間が長期化しづらい
ワンルーム物件はファミリー向け物件に比べ、空室期間が長期化しづらい傾向にあります。
ワンルーム物件の入居者の多くは、比較的若い独身層。この層は就職や結婚などの人生の転機が多いため、入退去の頻度が高いのが特徴です。
10年も20年も入居し続けてもらうのは難しいですが、退去が生じてもすぐに次の入居者が決まる可能性は高いですね。



私は5年以上保有し続けてますが、空室期間は最長で3か月程度です
ファミリー向け物件の場合、長期間入居してもらえる可能性が高い分、退去後に次の入居者が決まるまでに時間がかかることが多いんですね。
入退去が頻繁に起こるのはワンルーム投資のデメリットですが、空室期間が長期化しづらいのはメリットといえます。
物件管理がラク
これはワンルームに限らずマンション全般のメリットですが、物件管理がラクです。
一棟アパートや戸建ての場合、管理会社が存在しないことが一般的。そのため、定期清掃や設備メンテナンス等はオーナー自身の手で行う必要があります。
これらを怠ると物件の魅力は薄れ、入居者が離れてしまうので注意が必要です。
この点マンションは安心です。管理会社が掃除やメンテナンスをしてくれるため、オーナーは何もする必要がありません。



その分管理会社に対する費用は発生するけどね
- 手間が発生しないためラク
- 自宅から離れた物件でも購入できる
忙しいサラリーマンであればなおさら、物件管理はラクな方がよいでしょう。
リフォーム・原状回復費用が安い
ワンルーム物件は床面積が狭い分、リフォームや原状回復に要する費用も相対的に安めです。
原状回復費用とは、入居者が退去するときに室内の汚れや損傷を元に戻すための費用。ハウスクリーニングやクロスの貼り替えなど毎回のように必要なものと、エアコンや給湯器の交換など設備の老朽化度合に応じて必要なもがあります。
このうちハウスクリーニング代などは、部屋の広さによって金額が大きく変わってきます。
100平米を超える広い家と20平米のワンルームマンションでは、必要な金額も異なりますよね。
リフォーム費用や原状回復費が安く済むのはワンルームの良い点です。



ただしワンルームは入退去の頻度が高いので、メリットとして強調しずらいのは事実です
ワンルーム投資のデメリット
ワンルーム投資にはデメリットもあります。
以下では、ワンルーム投資が他の不動産投資手法より劣っている点をご紹介します。
- 利回りが低い
- 収支がマイナスになる可能性がある
- リスク分散が効かない
- 入居者の入れ替わりが激しい
- バリューアップ手段が限られる
- 出口戦略が限られる
利回りが低い
これはリスクが低いことの裏返しでもありますが、ワンルーム物件の利回りは相対的に低いです。
利回りには大きく2種類あります。表面利回りと実質利回りです。
表面利回り(%) = 年間家賃収入 ÷ 物件購入価格 × 100%
実質利回り(%) = (年間家賃収入 - 諸経費)÷(物件購入価格 + 諸費用)× 100%
表面利回りは、管理費・税金などの投資に係る諸経費や、物件購入時に必要な仲介手数料などの諸費用を含めずに計算した数字。実質利回りはそれらを含めて計算した数字ですね。
例えば、1,000万円の物件を購入し年間家賃収入が50万円の場合、表面利回りは以下となります。
50万円 ÷ 1,000万円 × 100% = 5%



ざっくり、20年で投資金額を回収できる計算だね



ただし実際の投資判断は必ず実質利回りで行おう
ワンルーム物件は一棟アパートなどと比べ利回りが低い傾向にあります。
そのため、多少のリスクを背負ってでも高いリターンが欲しいのであれば、ワンルーム投資はオススメしません。
収支がマイナスになる可能性がある
これはワンルーム以外の不動産にも言えることですが、収支がマイナスになる可能性があるのも事実。
中でも利回りが比較的低いワンルーム投資は、保有中の収益悪化により収支がマイナスになる可能性が高いと言えます。



収益悪化要因とは例えば以下のようなものです
- 相場変動や物件力低下による家賃値下げ
- 空室による家賃収入の減少
- 設備の老朽化に伴う一時的なコスト上昇
- 修繕積立金の上昇
- 管理費の上昇 etc..
最初に不動産会社から示された利回り計算は、こうした収益悪化要因を加味しない数字。この点は要注意です。
リスク分散が効かない
ワンルームは文字通り1つの部屋に投資するスタイル。そのためリスク分散が効きません。
例えば一棟アパートであれば、1部屋で空室が生じても他の部屋が埋まっていればキャッシュフローを確保できます。
しかしワンルームの場合、その部屋が空室になれば途端にキャッシュインがゼロとなります。
ワンルーム投資だけでリスクを分散させるには、複数の物件へ投資するしかありません。
入居者の入れ替わりが激しい
メリットの説明で少し触れましたが、ワンルーム物件は入居者の入れ替わりが激しい傾向にあります。
なぜなら、ライフスタイルに変化が起きやすい若い入居者が多いからです。
退去者が発生すると、その都度原状回復費用がかかるだけでなく、入居者を募集するための広告費も必要。入居者が決まるまでは家賃収入も当然ゼロとなります。
これは金銭的にも精神的に負担ですよね。



私の保有物件では、3~4年に1度くらいの頻度で入退去が生じてます
バリューアップ手段が限られる
ワンルームに限らずマンション全般に言えることですが、バリューアップの手段が限られるのも特徴です。
戸建てや一棟アパートであれば、土地建物のすべてを自分が所有することとなるので、自由に手を加えられます。建物の外壁を塗り替えるのも自由。極端な話、建物を取り壊して新しく建替えてもOKです。
しかしマンションはそう簡単にはいきません。
自分以外にも他の部屋のオーナーがいるため、物件全体に関わる判断は管理組合と呼ばれる集まりで正式に決議する必要があるのです。
物件の外装も含めて大胆なリノベーションを施したい人には、ワンルーム物件は不向きといえます。
出口戦略が限られる
これは意外と見落としがちな観点ですが、ワンルーム投資は出口戦略が限られます。
出口戦略とは、簡単に言うと”その投資を最終的にどう締めくくるか”です。
不動産投資における代表的な出口戦略は以下です。
- そのままの状態で第3者に売却する
- リフォーム・リノベーションをして第3者に売却する
- 建物を取り壊して(更地にして)第3者に売却する
- 自分がその物件に住む etc..
ワンルーム投資の場合、自分一人の判断で更地にすることはできません。リフォーム・リノベーションの制約もあります。
自分がその物件に住むことはできますが、結婚や出産などでライフスタイルが変わる可能性を考えると、選択肢から除いた方が良いでしょう。



ワンルームに家族で住むわけにはいかないもんね
ワンルーム投資をする場合、予め具体的な出口戦略を描いておくのが無難です。
ワンルーム投資に対する世間の声
私の話だけだと情報が偏ってしまうので、世間の声も見てみましょう。
以下では、ワンルーム投資に対するポジティブな声とネガティブな声をご紹介します。
ワンルーム投資に対するポジティブな声



Twitterのつぶやきを見ると、以下のようなポジティブな声が挙がっています
いずれの意見も、やり方次第ではワンルーム投資も悪くないというトーン。
物件選定次第では利益が確保できるので、これらの意見には私も同意です。
ワンルーム投資に対するネガティブな声



一方で以下のようなネガティブな声も見受けられました
特に目立つのが、不動産業者からしつこく営業してくる案件はヤバいという声。
これはその通りです。向こうから寄ってくる話に儲かる話はまずありません。



情報弱者をターゲットにする悪徳業者も多いんだね…
ワンルーム投資で失敗しないためには、不動産業者と対等に話ができるレベルに知識武装する必要があります。



私は不動産業者の担当者が苦笑いするくらい、理詰めで質問しまくったよ
さいごに
まとめに入る前に、ワンルーム投資のメリット・デメリットを再掲します。
- 物件価格が安い
- 立地条件が良い
- 流動性が高く売りやすい
- 空室期間が長期化しづらい
- 物件管理がラク
- リフォーム・原状回復費用が安い
- 利回りが低い
- 収支がマイナスになる可能性がある
- リスク分散が効かない
- 入居者の入れ替わりが激しい
- バリューアップ手段が限られる
- 出口戦略が限られる
戸建や一棟物件への投資に比べると、リスクが小さいのがワンルーム投資の強み。ですが裏を返せば、やや中途半端な投資でもあるんですよね。
本記事は、ワンルーム投資で儲けようと考えていた方にとって、夢を打ち砕く内容だったかもしれません。
でも安心してください。



新しいことに挑戦するのだから、いい経験にはなります
私も不動産投資を始めて後悔はありません。ビジネスマンとして成長できた実感もあります。
万人にはオススメできませんが、投資をしたからこそ見えた世界も山ほどあります。
もし本記事を読んでも不動産投資への興味が捨てきれない方がいたら、こちらのリンクから資料請求をしてみてください。



私も最初はたくさん資料請求したよ



かなり比較してから投資してたよね
この記事が少しでもあなたの役に立っていたら嬉しいです。
最後まで読んで下さりありがとうございました。