就活を始めたけど、大手企業と中小・ベンチャー企業のどっちを選べばいいか分からない。
ネットで調べると、とりあえず大手はやめとけって書いてるけど、本当かな。
こんなお悩みを抱えていませんか?
その気持ちよく分かります。現在アラサー会社員の私も、就職活動の際に同じことで悩みました。
結局私は「とりあえず大手」という選択肢を選びましたが、その選択は正しかったと思っています。
本記事では、そんな私が「とりあえず大手」をオススメする理由をご紹介します。
大手企業と中小・ベンチャー企業のどちらを選ぶか迷っている就活生は、是非ご覧ください。

- 『いにしえ』運営者
- ミッションは「会社員が人生の主導権を取り戻すキッカケに」
- 発信軸は❶マインド❷キャリア❸資産構築
- 年収1,000万円のアラサー会社員
- HSP気質の2児の父
- 早期の経済的自立(FI)を目指す
大手企業の定義
本題に入る前に、大手企業の定義を改めて確認しましょう。
といっても実は大手企業の明確な定義はありません。
そこで今回は中小企業庁が掲げる「中小企業者の定義」を参考にします。
同庁によると、以下の①②のいずれかを満たす会社が「中小企業者」と定義されています。

裏を返せば、以下①②のどちらも満たさない会社が大手企業と言えます
業種 | ①資本金 | ②従業員数 |
---|---|---|
製造業ほか | 3億円以下 | 300人以下 |
卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 |
サービス業 | 5,000万円以下 | 100人以下 |
小売業 | 5,000万円以下 | 50人以下 |
念のため定義を確認してみましたが、皆さんがイメージする大手企業と近しいのではないでしょうか。
【結論】とりあえず大手は間違ってなかった
結論からお伝えすると、私は新卒で大手企業を選んでよかったと考えています。
ここから先は、大手と中小・ベンチャーのメリットを比較しながら、私が「迷ったらとりあえず大手」をオススメする理由をご説明します。
なおどちらにもそれぞれ良さがあることは前提としてお伝えしておきます。
とりわけ、明確なビジョンや目的を持っている人であれば、大手企業にこだわる必要はないと考えます。



ベンチャーでないとビジョンを実現できない人も中にはいるでしょう
とはいえ多くの就活生は、明確なビジョンや目的を持っていないと思います。かつての私もそうだったのでよく分かります。
これからご紹介する内容は、主に明確なビジョンや目的を持っていない就活生の方に向けたものです。
ポイントはキャリアの不可逆性
それぞれにメリット・デメリットがある中で、なぜ大手企業を選ぶのが良いのか。
ポイントとなるのは「キャリアの不可逆性」です。
【不可逆とは】
読み方:ふかぎゃく再びもとの状態にもどれないこと。「—性」
出典:Weblio



要するに、大手企業をファーストキャリアにした方が後々の選択肢が広い
これが私の主張です。
大手企業のメリット
大手企業のメリットはたくさんあります。
今回は、その中でも私の実体験を通じて特に魅力と感じた点をご紹介します。
恵まれた給料・福利厚生


大手企業は、相対的に給料や福利厚生が充実しています。
一部の外資系金融機関などに比べると少ないものの、ベンチャー企業に比べると恵まれていることが多いです。



ベンチャーの方が待遇が良いことも稀にあるけどね



ただ、同じ業界同士の比較であれば、大手の方が好待遇の傾向にあります
他に優先すべき軸が無いのなら、待遇で選ぶことをオススメします。注意点として、額面給与だけでなく確定拠出型年金や住宅補助なども含めたトータル金額で比較することが挙げられます。
モチベーションの観点でも、待遇が良い方がベターでしょう。
組織運営の最終形態を体感できる





大手企業とベンチャー企業の違いを一言で表すと、なんだと思いますか?
それは「フェーズ」です。
どんな大きな会社も創業当初はベンチャー企業。長い年月をかけて大きくなってきたはずです。
裏を返せば、今はベンチャー企業だとしても将来は大手企業になる可能性がある、と言えます。
中には事業規模の拡大を目指さずニッチに戦う企業も存在しますが、多くのベンチャー企業は規模の拡大を目指すもの。
そして会社が大きくなると、それに応じた体制整備が求められます。
- 規定やマニュアル
- 会議体運営の仕組み
- 内部統制の仕組み
- 人事制度 etc..
ベンチャー企業にも当然こうした仕組みはありますが、大手企業ほど充実していないことがほとんど。体制整備にかける人員や予算が限られますしね。
大手企業で組織運営の仕組みを理解すれば、のちにベンチャー企業に転職したとしても役に立つはず。周りを見ても、大手からベンチャーに転職し社内体制整備などに奔走するといった活躍事例が散見されます。
上記の例とは反対に、大手企業が将来ベンチャー企業になることはありません。
これも先ほど触れた「不可逆性」の1つです。
転職活動に有利


転職が当たり前になりつつある最近。新卒の段階であっても、ある程度転職の可能性を視野に入れておきたいです。
私の体感では大手企業からの転職は選び放題。もちろん実績次第ではありますが、経歴だけを理由に不採用となることはあまり無いと感じます。
私も転職経験がありますが、幸い書類や面接で不採用になったことがありません。年収を約1.5倍にすることもできました。
周囲の友人知人をみても、大手企業から色々な会社に転職を成功させている人がいます。ベンチャー企業に年収アップで転職した人もいます(おそらく新卒社員の給与テーブルより好条件での採用)。
その一方で、ベンチャー企業から大手企業に転職した事例はあまり多く見聞きしません。もちろん中にはいますが、書類選考で落ちてしまったという話を多く耳にします。



私の周囲の話なのでバイアスがかかっている可能性はありますが、転職においても「不可逆性」があると感じてなりません
ベンチャー・中小企業のメリット
ベンチャー・中小企業にもメリットはたくさんあります。
私はこうした組織で働いた経験がないので、一般に知られている特徴を列挙します。
個人の裁量が大きい


個人の裁量が大手企業に比べ大きいのがベンチャー企業の特徴です。
このことが、ベンチャーの方が大手より成長できると言われる理由の1つですね。
個人的には、成長できるかどうかは環境よりもその人のマインドや努力に左右されると考えます。
しかしながら個人の裁量という観点では、やはりベンチャー企業の方が大きいと思います。
なぜベンチャーの方が裁量が大きいかと言うと、単純に人が少ないからです。言い換えると、大手ほど人件費をかける資金的な余裕がないのです。
当然1人当たりの業務負荷は高くなるため、ワークライフバランスが悪い会社も少なくありません。



その分大手に比べ無駄な仕事は少ない傾向にありますけどね。。
経営者との距離が近い


経営者と従業員の距離が近いのもベンチャー・中小企業のメリットです。
従業員数自体が大手企業に比べ少ないため、必然的に経営者との距離は近くなります。経営者の思考や行動を間近で観察できるので、工夫次第ではあなたも経営者思考を身に着けられる可能性があります。
しかしながら、これは諸刃の剣でもあります。経営者の考え方と合わなければ、会社にいずらくなるリスクがあるからです。
ちなみにこれは補足ですが、業績面でもベンチャーの方が経営者の与える影響が大きいです。
私が就活生の頃に人気を博したベンチャー企業の中には、経営者の私的問題が発端となり業績不振や倒産に至った会社もあります。
会社の倒産が理由で転職を余儀なくされた知人もいます。
年功序列ではない評価制度


年功序列ではなく成果主義の傾向が強いのもベンチャー企業の特徴です。
最近では大手企業でも成果主義への移行が進んでいますが、まだまだ実情は年功序列。年齢とともに給与が上がるのは嬉しいですが、年功序列に嫌気が差して転職する人も多くみられます。



働かないおじさんが自分の2倍の給料を貰っていたら、やる気削がれるね
年齢ではなく実力で正答に評価してほしい、と思う人はベンチャー企業の方が合っているかもしれません。
念のため補足しておくと、正当な評価をされた結果高い報酬が得られるかは分かりません。
評価されているベンチャー社員よりも評価されてない大手社員の方が給料が高い、というケースは十分ありえるのです。



とはいえ、モチベーションは評価された方が当然高まりますよね
さいごに
ここまで私が「迷ったらとりあえず大手」をオススメする理由をご紹介してきました。
しかしながら、大手企業にも当然デメリットはあります。私自身「大手って面倒ごとが多いな」と感じたことや、ベンチャー企業を羨ましく思ったこともあります。
なのでこの記事の内容も参考程度に捉え、あなたの軸で後悔の無い選択をしてもらえればと思います。
例えば私は全国転勤が嫌でした。なので、大手企業を軸としつつも転勤が比較的少ない業界を選びました(辞めましたが)。
こんな感じで、譲れない軸がある場合はそれを大切にされてくださいね。
最後まで読んで下さりありがとうございました。